最近「ササニシキ」を見かけなくなった理由って?

最近「ササニシキ」を見かけなくなった理由って?

はじめに

みなさんは「ササニシキ」という名前のお米をご存知でしょうか?

今からほんの十数年前まで、コシヒカリと並んで大変人気の高かった品種です。きっと子供のころに食べたことのある方もいらっしゃることと思います。

そんな「ササニシキ」ですが、最近お店であまり見かけなくなりました。そこにはある理由が隠されているようなんですが・・。

詳しいお話は、お米の国のマイちゃんとコメじいに教えてもらいましょう!今日もコメじいのお家に遊びにきたマイちゃん。ちょうどササニシキのことを聞いているようですね。

ねぇねぇ、コメじい
おや、マイちゃんか。どうしたんじゃ?
マイちゃん
新米の女の子。お米のことなら何でも知りたがる好奇心旺盛な性格。近所のコメじいによくお米について教えてもらっている。
コメじい
古米のおじいさん。マイちゃんの家の近くに住んでいる。お米のことなら何でも知っていて、聞けば詳しく教えてくれる。お話好きで優しい性格。
今日学校で習ったんだけど、昔は『ササニシキ』っていうお米が人気だったって本当?
おお、懐かしいのう。そうじゃそうじゃ。昔といっても今からほんの十数年前じゃが・・マイちゃんはまだ生まれておらんかったか。ササニシキはコシヒカリと並ぶ大人気の品種だったんじゃよ
へー!そうなんだ!どんな味だったんだろう?食べてみたかったなぁ
ふむ、ササニシキはもっちりと粘りのあるコシヒカリに比べ、甘すぎずさっぱりとした味が特徴の品種じゃよ。これがお寿司のシャリによく合うと言われ、人気があったんじゃ
そうなんだ〜元々はどこで生まれた品種なの?
ふむ、誕生したのは宮城県じゃ。1963年に生まれて、そこから東北地方の南部を中心に栽培されてきた品種じゃよ

ササニシキってどんなお米?

  • 1963年に宮城県で誕生した品種です。以降、東北の南部を中心に栽培が行われてきました。
  • 甘すぎずさっぱりとした味が特徴で、お寿司のシャリに合うなどの理由でコシヒカリと並び大変人気のある品種でした。
うーん、でもどうして急に出回らなくなってしまったんだろう?
ふむ、理由は2つあるんじゃが、まずはササニシキは病気や気象被害に弱い品種じゃったことが挙げられる。今からおよそ24年前の1993年に、お米が大凶作になった現象をマイちゃんは知ってるかのう?
あ、知ってる!お母さんから聞いたことあるよ。『平成の米騒動』だよね?
うむ、そんな風に呼ばれておるな。この時期は記録的な冷夏でのう、日本国内のお米の生育が悪く、市場に出回らず大混乱が起こったんじゃ。中でも特に寒さに弱かったササニシキは大変な不作になり、これ以降生産量が激減してしまったんじゃよ
そうだったんだ〜米騒動がきっかけだったんだね
うむ、そうじゃな。もうひとつ理由としては、食べる人のお米の好みが変わってきたことも原因だと言われとる。さっぱりしたササニシキよりも、甘くてもっちりとしたコシヒカリを好む人が多くなってきたんじゃな

ササニシキを見かけない理由って?

  • 理由のひとつとして挙げられるのは、ササニシキが病気や気象被害に弱い品種であったことです。1993年の記録的な冷夏により国内のお米の生産が大幅に現象してしまった現象をきっかけに、特に寒さに弱かったササニシキの生産量は激減してしまいました。
  • もうひとつの理由としては、食べる人のお米の好みが変わってきたことも挙げられます。あくまで一説ですが、さっぱりしたササニシキより、甘くてもっちりとしたコシヒカリを好む人が多くなってきたことも原因のひとつと言われています。
こんな背景があったんだ〜。ササニシキを生んだ宮城の人は、きっとがっかりしたよね・・
うむ、そうじゃのう・・。ただなマイちゃん、今はササニシキに代わって、『ひとめぼれ』がコシヒカリに次ぐ人気品種となっているんじゃよ。味が良く寒さに強いことから、各地で栽培されておるぞ
そうなんだ〜今度買ってみようっと
うむ、そうじゃな。今はひとめぼれが主流じゃが、ササニシキもまったく栽培されていないわけじゃないんじゃ。見つけたら買ってみて、味の比較をしてみるのもきっと楽しいぞ
そうなんだ!人気のあったササニシキ、食べてみたいなぁ。コメじい、今日は色々と教えてくれてありがとう!
ふぉっふぉっふぉ、いいんじゃよ。また気になることがあれば、いつでもおいで
うん!それじゃあまたね、コメじい!
はいよ、気を付けて帰るんじゃよ〜

まとめ

1993年の米騒動、記憶に残っている方も多いかと思います。あの出来事がササニシキが出回らなくなったきっかけになっていたんですね。

コメじいの言う通り、現在はひとめぼれが人気の品種となっているようですが、現在はササニシキとひとめぼれから誕生した「ささ結(むすび)」という品種もあるようです。味もササニシキに近くさっぱりしていることから、ササニシキの跡を次ぐお米として、注目を集めているんだとか。ぜひ、食べてみたいですね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。